「自由貿易の担い手」強調=トランプ関税念頭に―経団連フォーラム閉幕 2025年07月25日 20時04分

経団連の夏季フォーラムで、石破茂首相(中央)に総括文書を手渡す筒井義信会長(右)=25日午後、長野県軽井沢町
経団連の夏季フォーラムで、石破茂首相(中央)に総括文書を手渡す筒井義信会長(右)=25日午後、長野県軽井沢町

 長野県軽井沢町で24日に開幕した経団連の夏季フォーラムは25日、「自由で公正な貿易投資の担い手として商機を拡大する」と強調する総括文書を取りまとめ、閉幕した。トランプ米政権の高関税政策など保護主義的な政策が世界的に広がっている中、開かれた国際秩序の強化に向けて政府と連携する意義を訴えた。
 筒井義信会長は、出席した石破茂首相に総括文書を手渡した。石破首相は講演で、米国との関税交渉で、日本からの輸入品に課す相互関税と、自動車の関税をともに15%とすることで合意したことに関し「日米双方が利益を生む合意ができたのは意義深い」と語った。
 記者会見した筒井氏は、日米合意について「政府の粘り強い交渉が実った」と評価する一方、「15%の関税はかつてに比べると高く、国内総生産(GDP)成長率を年0.4~0.6%押し下げると試算される」と懸念を示した。その上で、「影響を見極め、必要であれば経済対策を政府に求めていく」と語った。 

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経団連夏季フォーラムで講演する石破茂首相=25日午後、長野県軽井沢町
経団連夏季フォーラムで講演する石破茂首相=25日午後、長野県軽井沢町
夏季フォーラムを終え、記者会見する経団連の筒井義信会長=25日午後、長野県軽井沢町
夏季フォーラムを終え、記者会見する経団連の筒井義信会長=25日午後、長野県軽井沢町

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