〔東京外為〕ドル、147円台前半=輸入の買いで上昇(25日午後5時) 2025年07月25日 17時09分

 25日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、輸入企業の買いなどで、1ドル=147円台前半に上昇した。午後5時現在は、147円37~39銭と前日(午後5時、146円40~42銭)比97銭のドル高・円安。
 午前は、週末の五・十日で国内輸入企業のドル買い・円売りが膨らみ、147円40銭台に水準を切り上げた。
 午後は、日経平均株価の下げ幅拡大や週末を控えた持ち高調整の売りに押され、147円10銭台に下落。午後3時前に、一部メディアが「日銀が年内に利上げできる環境整う可能性」と報じると、146円80銭台まで下げ足を速めた。終盤は、米長期金利の上昇を眺めて、147円30銭台に切り返した。
 ドル円は、実需の買いや前日に2週間ぶりの安値を付けたため、買い戻しが優勢だった。もっとも、来週に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合を見極めたいムードが強く、147円台を中心としたレンジ推移にとどまった。
 米連邦準備制度理事会(FRB)、日銀ともに政策金利を据え置く公算が大きく、市場はパウエルFRB議長や植田和男日銀総裁の会見に注目する。資産運用会社は「パウエル議長は利下げに慎重な姿勢を維持し、植田総裁は関税発動後の景気動向を見極めるため、警戒感を緩めないのではないか」との見方を示した上で、「ドル買い・円売りが進みやすい」と予想する。
 ユーロは対円で上昇、対ドルは小幅安。午後5時現在は、1ユーロ=173円17~24銭(前日午後5時、172円20~22銭)、対ドルでは1.1752~1753ドル(同1.1761~1762ドル)。

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