〔NY石油〕WTI反発、66.03ドル(24日) 2025年07月25日 04時45分

 【ニューヨーク時事】24日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、反発した。需給引き締まり観測を背景とした買いが先行後、ベネズエラ産原油の輸出再開をにらんだ売りも台頭し、急速に値が動く場面が目立った。米国産標準油種WTIの中心限月9月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.78ドル(1.20%)高の1バレル=66.03ドル。10月物は0.64ドル高の65.13ドルだった。
 欧州連合(EU)による制裁強化を受け、ロシアのプーチン大統領は今週に入って、外国船の入港制限を発令。これにより、黒海沿岸の主要港で外国籍の石油タンカーの荷積み作業が停滞していることが明らかになった。一方、米国内では欧州連合(EU)との通商合意が近いとの見方が強まったほか、大幅な原油在庫の取り崩しを示す週報が前日発表されたことで、需給引き締まり観測が浮上。未明以降は買いが活発化し、相場は昼ごろにかけて堅調に推移していた。
 しかし、トランプ米大統領がベネズエラでの石油事業認可を検討しているとの報をきっかけに、急速に売りが拡大。政権は3月、反米を掲げるベネズエラへの圧力を強め、同国国営石油会社PDVSAと提携するシェブロンなどに対し、ベネズエラ産原油の輸出認可を取り消していた。相場は一時上昇分をほぼ帳消しにしたが、取引終盤に買いが戻り、66ドル台に切り返した。
 ▽ガソリン=反落。中心限月8月物の清算値は1.71セント安の1ガロン=210.42セント。
 ▽ヒーティングオイル=3営業日続落。8月物の清算値は3.61セント安の1ガロン=241.29セント。

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