〔NY金〕反発、3365.80ドル=週間では5.60%高(23日) 2025年05月24日 07時11分

 【ニューヨーク時事】週末23日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、トランプ米大統領の発言を受けて米国と欧州連合(EU)の貿易摩擦が激化するとの懸念が広がる中で安全資産として買われ、反発した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は、前日比70.80ドル(2.15%)高の1オンス=3365.80ドル。週間では5.60%高となった。
 トランプ米大統領は23日、SNSの投稿で欧州連合(EU)からの輸入品に、6月1日から50%の関税を課すべきだと表明した。EUは米高関税政策には報復する構えで、米国とEU間の貿易摩擦が激化するとの懸念が強まり、安全資産としての金が買い進まれた。
 また、トランプ氏の発言を受けて米長期金利が低下。金利を産まない資産である金の投資妙味が高まり、金の買いを後押しした。トランプ氏の看板政策である大規模減税を盛り込んだ法案が22日に可決され、米国の財政悪化への懸念が強まっていることも引き続き金相場を支えた。
 ただ、メモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)に伴う3連休を控えて買い控えムードも強まり、引けにかけては3360ドル付近で上値の重い展開となった。

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