〔NY外為〕円下落、158円付近=5カ月ぶり安値(26日) 2024年12月27日 08時04分
【ニューヨーク時事】休場明け26日のニューヨーク外国為替市場では、日米金利差の縮小観測が後退する中、円売り・ドル買いが加速し、円相場は一時158円台前半を付けた。これは7月中旬以来約5カ月ぶりの円安水準。午後5時現在は157円97銭~158円07銭と、前営業日の24日同時刻(156円95銭~157円05銭)比1円02銭の円安・ドル高。
クリスマス翌日の26日は英市場がボクシングデーのため休場。米国でも休暇中の市場参加者が多く、閑散商いだった。東京市場で円安・ドル高となった流れを引き継ぎ、ニューヨーク市場は157円60銭台で取引を開始した。
米連邦準備制度理事会(FRB)は先週の金融政策会合後に発表した来年の金利見通しで、利下げ回数を従来の4回から2回に半減させた。一方、日銀は追加利上げを急がない姿勢を示しており、日米の金利差が開いた状態が当面続くとの見方から円売り・ドル買いが優勢となった。トランプ次期米大統領が掲げる関税引き上げ策などにより、米国のインフレ率が高止まりすることへの警戒感も根強い。
邦銀筋は、来年1月の段階では日本国内の賃上げ動向に関するデータは十分にそろわず、トランプ氏の政策の不透明感も払拭されていないことが想定されると指摘。「日銀は1月会合でも利上げを見送る可能性が高いとみている」と述べた。
米労働省がこの日発表した最新週の新規失業保険申請件数は前週比1000件減の21万9000件となり、市場予想(22万4000件=ロイター通信調べ)を下回った。一方、総受給者数は約3年ぶりの高水準となった。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0417~0427ドル(前営業日午後5時は1.0384~0394ドル)、対円では同164円64~74銭(同163円01~11銭)と、1円63銭の円安・ユーロ高。