〔NY外為〕円、159円台後半(25日) 2024年06月26日 06時49分

 【ニューヨーク時事】25日のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利の上昇や米早期利下げ観測の後退などを背景に円売り・ドル買いの流れが続き、円相場は1ドル=159円台後半で軟調に推移した。午後5時現在は159円61~71銭と、前日同時刻(159円52~62銭)比09銭の円安・ドル高。
 ニューヨーク市場は、159円46銭で取引を開始した。カナダ統計局が朝方発表した5月の同国消費者物価指数(CPI、季節調整前)は前年同月比2.9%上昇(前月2.7%上昇)と、市場予想に反して伸びが加速。カナダ銀行(中銀)は今月5日、金融引き締め効果で物価高が一服したと判断し、4年3カ月ぶりに利下げに転換しており、インフレ再燃への警戒感が台頭した。加えて、米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事が講演で、FRBが政策金利を「しばらくの間」据え置けば、インフレを抑制できる見通しだが、「必要ならば追加利上げの用意がある」とタカ派寄りの姿勢を改めて表明。こうした中で、米長期金利が上昇。FRBによる早期利下げ期待が弱まり、円売り・ドル買いが優勢となった。
 ただ160円の節目が迫っており、政府・日銀の為替介入を警戒して神経質な商い。FRBが重視する米個人消費支出(PCE)物価指数(28日発表)を見極めたいとの思惑も手控えにつながったもよう。午後の2年債入札の堅調な結果公表で長期金利の上昇が一服したため、円が若干買い戻された。
 米民間有力調査機関コンファレンス・ボード(CB)が午前発表した6月の米消費者景気信頼感指数は、100.4と、前月(101.3=改定値)から低下。市場予想(100.0=ロイター通信調べ)を若干上回ったが、影響は限定的だった。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0709~0719ドル(前日午後5時は1.0729~0739ドル)、対円では同170円98銭~171円08銭(同171円28~38銭)と、30銭の円高・ユーロ安。

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