〔東京外為〕ドル、145円台前半=有事のドル買いで上昇(18日午前9時) 2025年06月18日 09時15分
18日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、中東情勢の緊迫化が意識されて有事のドル買いが強まり、1ドル=145円台前半に上昇した。午前9時現在は、1ドル=145円39~39銭と前日(午後5時、144円52~52銭)比87銭のドル高・円安。
前日の欧州時間は、東京時間の流れを引き継ぎ144円40銭から144円90銭台で推移。米国時間の序盤は、中東情勢が警戒され145円30銭付近まで上値を試した。中盤は売りが優勢で144円80銭台に軟化。その後、トランプ米大統領がイラン最高指導者ハメネイ師に関し、「今は殺害しない」と投稿すると、米国の関与によりさらに緊迫化するとの思惑からドル買いが強まり、145円20銭台に浮上した。終盤は石油価格が約5カ月ぶりの高値を付けたことでインフレ懸念が高まり、米長期金利が上昇。ドル円は一時145円30銭台まで買い直された。ただ、勢いは持続せず、買い一巡後は145円10~20銭台のレンジ圏でもみ合った。
18日の東京早朝は、朝方にトランプ大統領がイランに「無条件降伏」を要求したことを受け、145円台40銭前後に水準を切り上げた。本日の東京時間は、米国の関与を踏まえたイスラエルとイランの動向を注視しつつ、方向感を探る展開となりそうだ。市場関係者は「原油価格の影響が直接的にあらわれる米金利や日経平均株価を眺めながら、推移する」(FX会社)と見通していた。
ユーロは対円、対ドルともに下落。午前9時現在は、1ユーロ=166円91~94銭(前日午後5時、167円03~04銭)、対ドルでは1.1480~1482ドル(同1.1557~1557ドル)。