〔東京外為〕ドル、149円前後=急落後は売り一服(31日午後3時) 2025年03月31日 15時12分
31日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、1ドル=149円前後でもみ合っている。米関税政策を背景とした景気減速懸念を受け、リスクオフのドル売り・円買いにストップロスも巻き込み、正午前後には一時148円70銭前後まで急落したが、その後は売り一服となっている。午後3時現在、149円05~05銭と前週末(午後5時、150円38~40銭)比1円33銭の大幅ドル安・円高。
前週末の海外市場では、欧州時間から買い戻しされる流れになり、2月の米個人消費支出(PCE)物価指数のコア上昇率が市場予想を上回ると、150円90銭台に浮上。一方、PCEの上昇率は市場予想を下回ったほか、3月のミシガン大消費者信頼感指数の確報値は前月から悪化。「スタグフレーション」への懸念が強まり、150円を割り込み、じりじりと水準を切り下げた。
週明けの東京時間早朝は149円台半ば~後半で推移した。午前9時前後には一時的に買われたが、その後は日経平均株価が大幅安で始まり、下げ幅を拡大。一時1500円超安となるのを眺め、「リスク回避のドル売り・円買いが優勢になった」(外為仲介業者)といい、ドル円は水準を切り下げた。
午前11時すぎに149円を割り込むと、「ストップロスの売りを巻き込んだ」(邦銀)とされ、下げ足を速めて148円70銭前後に下落した。ただ、午後は日経平均がひとまず下げ止まり、「ややリスクオフムードが和らいだ」(FX業者)ことから、もみ合い商状になっている。
ユーロは午後に入って対円、対ドルで小動き。午後3時現在、1ユーロ=161円47~49銭(前週末午後5時、162円21~23銭)、対ドルでは1.0834~0834ドル(同1.0785~0786ドル)。