変化に期待 2025年03月31日 14時40分

UBS証券株式ストラテジスト守屋のぞみ氏
 足元の日本株は、米国の関税政策動向や景気後退懸念を織り込み、下落基調だ。不確実性が晴れるのを待つ必要がある。緩やかな上昇を見込むが、出遅れ感が否めず新しい変化を期待する。
 米国1強に終わりが見える中、財政拡張路線にかじを切る欧州、低コストで高性能な生成AI(人工知能)開発への期待が高い中国に比べ、日本は市場として見劣りする。インフレや賃上げ、東証の市場改革は引き続き日本株の好材料だが、目新しさがない。
 海外投資家の関心をいま一度引き寄せることが必要だ。5月には2025年3月期決算の公表が本格化する。株主還元施策に加え一歩踏み込んだ事業再編への取り組みなどを通じ、企業の改革姿勢を示してほしい。
 日銀は7月と12月に利上げし、年末の政策金利は1.0%になると予想する。ただし、米国で景気が悪化したり、関税措置の悪影響が日本経済に及んだりすると利上げ機運が薄れる。

注目ニュース