〔東京外為〕ドル、142円台半ば=買い一巡後は伸び悩む(12日正午) 2024年09月12日 12時05分

 12日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日経平均株価の大幅高など受けた買いが一巡した後は1ドル=142円台半ばに伸び悩んでいる。田村日銀審議委員のタカ派的な発言が重しとなった。正午現在、1ドル=142円50~52銭と前日(午後5時、141円37~38銭)比1円13銭の大幅ドル高・円安。
 ドル円は早朝、前日の海外市場で買われた流れを受け、142円40銭台で取引された。午前9時以降、日経平均の大幅高などで買いが強まり、一時142円90銭台まで上値を伸ばした。ただ、仲値前後は実需筋の売りが出たほか、田村委員のタカ派的な発言に押され、仲値過ぎに142円20銭台に反落。いったん142円台後半に持ち直したが、正午前後は142円40銭台にやや水準を下げている。
 前日の海外市場では、米国時間に水準が切り上がった。8月の米消費者物価(CPI)が強めとなり、142円50銭前後に上昇。米長期金利がいったん下がり、急反落したものの、米金利が上昇に転じ、終盤は142円30~40銭台に持ち直した。
 東京時間は日経平均の大幅高のほか、時間外取引で米長期金利が上昇したことが支援要因となった。もっとも、田村委員が岡山県でのあいさつで、「物価の上振れリスクが膨らんできている」、「中立金利は最低でも1%程度」などとタカ派的な発言を行い、ドル円の重しとなった。ただ、田村委員の発言を受けた売りが一巡した後は「日経平均の堅調が続いたことでドル円は買い戻された」(為替ブローカー)という。午後は「上下の値動きは一服し、現行水準でもみ合う」(同)と見込まれる。
 ユーロも午前9時以降、対円は伸び悩み。対ドルは小動き。正午現在、1ユーロ=156円91~92銭(前日午後5時、156円08~10銭)、対ドルでは1.1009~1009ドル(同1.1041~1041ドル)。

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