〔東京外為〕ドル、142円台半ば=強めの米CPIで大幅上昇(12日午前9時) 2024年09月12日 09時04分

 12日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、8月の米消費者物価(CPI)がやや強めだったことで買いが強まり、1ドル=142円台半ばへと大幅に上昇している。午前9時現在、1ドル=142円65~66銭と前日(午後5時、141円37~38銭)比1円28銭の大幅ドル高・円安。
 前日の海外市場では、欧州時間は141円台前半から後半へとじり高に推移。米国時間は序盤の米CPIを受けて142円50銭前後まで買われた後は141円20銭台に急反落。その後は買い戻され、終盤は142円30~40銭台に持ち直した。東京時間の早朝やや買われ、142円50銭台へと水準を切り上げている。
 8月の米CPIは前年同月比2.5%上昇と、伸び率は5カ月連続で鈍化したものの、コア指数の前月比が0.3%上昇と市場予想(0.2%)をわずかに上回り、FRBの大幅な利下げ観測が後退。米長期金利は上昇した。ただ、米金利は一時低下する場面もみられ、ドル円の値動きは荒くなった。
 米CPIの結果を受け、FRBの利下げ幅は「0.50%ではなく、0.25%になるだろう」(FX業者)との見方が支配的だ。ドル円は米長期金利が上昇したこともあり、「底堅い地合いになった」(大手邦銀)と受け止められるが、「一段と上値を追う材料は見当たらない」(同)こともあり、基本的には「現行水準を中心にもみ合うのではないか」(同)との声が聞かれる。本日は、田村日銀審議委員の挨拶・会見が予定される。タカ派のメンバーでもあり、発言内容によってはドル円は動意付く可能性がある。
 ユーロも対円は上昇。対ドルは軟化。午前9時現在、1ユーロ=157円06~07銭(前日午後5時、156円08~10銭)、対ドルでは1.1010~1010ドル(同1.1041~1041ドル)。

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