〔NY金〕4日続落、3358.70ドル(19日) 2025年08月20日 03時27分
【ニューヨーク時事】19日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨発表などの重要イベントを前に持ち高調整目的の売りが優勢となり、4営業日続落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前日比19.30ドル(0.57%)安の1オンス=3358.70ドル。
翌20日午後に発表されるFOMC議事要旨(7月29~30日分)や、21~23日の年次シンポジウム「ジャクソンホール会議」におけるパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を控え、ポジション調整目的の売りや利益確定の売りが優勢となった。
また、外国為替市場では、午後にかけて対ユーロでドル買いが優勢。ドル建てで取引される商品の割高感につながり、金相場を圧迫した。
トランプ米大統領は18日、ウクライナのゼレンスキー大統領や欧州首脳とホワイトハウスで会談し、ロシアによるウクライナの侵攻に関して協議した。トランプ氏は将来のウクライナ再侵攻を防ぐ「安全の保証」に米国も関与する方針を確認した。安全の保証については10日以内に文書の形でとりまとめるが、対ロ交渉の行方は不透明感がくすぶっている。
サクソバンクの商品戦略責任者、オール・ハンセン氏は19日付のリポートで「夏場の低い流動性と強弱まちまちのマクロ環境を背景にボラティリティが抑えられている中で、金と銀相場は引き続き狭いレンジでの取引だ。金と銀相場は下値が堅いものの、一段高となるには明確な買い材料が必要だ」と述べた。