〔NY外為〕円、147円台後半(19日) 2025年08月20日 06時22分

 【ニューヨーク時事】19日のニューヨーク外国為替市場では、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を週末に控えて様子見ムードが広がる中、持ち高調整の円買い・ドル売りがやや優勢となり、円相場は1ドル=147円台後半で小幅上伸した。午後5時現在は147円63~73銭と、前日同時刻(147円82~92銭)比19銭の円高・ドル安。
 ニューヨーク市場の円は、147円77銭で取引を開始後、狭いレンジ内で方向感に乏しい展開となった。米ワイオミング州で開かれる年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」を21~23日に控え、積極的な取引は見送られた。22日のパウエルFRB議長の講演で、今後の金融政策の方向性に関する発言が注視されている。労働市場の悪化リスクが警戒される一方、米高関税政策が物価に及ぼす影響は局部的との見方から、市場では9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ再開の織り込みが進んでいる。
 このほか、翌20日公表されるFOMC議事要旨(7月29、30日開催分)の内容を見極めたいとの思惑も強かった。
 一方、米商務省が朝方発表した7月の米住宅着工件数は前月比5.2%増の142万8000戸と、市場予想(ロイター通信調べ)の129万戸を大幅に上回った。高止まりする住宅ローン金利や米経済の不確実性にもかかわらず、旺盛な住宅購入意欲が示された形だが、市場の反応は限定的だった。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1642~1652ドル(前日午後5時は1.1655~1665ドル)、対円では同171円91銭~172円01銭(同172円46~56銭)と、55銭の円高・ユーロ安。

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