〔NY石油〕WTI3日ぶり反落、67.00ドル=週間では2.26%高(3日) 2025年07月04日 05時09分

 【ニューヨーク時事】3日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米独立記念日の連休を前に持ち高調整の売りがやや優勢となり、3営業日ぶりに反落した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.45ドル(0.67%)安の1バレル=67.00ドル。週間では2.26%上昇した。9月物は0.39ドル安の65.62ドルだった。
 イランによる核開発継続への警戒感から、前日の相場は約1週間半ぶりの高値で終了。トランプ米大統領が自身のSNSで、ベトナムと貿易協定の大枠で合意したと発表したことも追い風となった。
 しかし、この日は相互関税上乗せ分の停止期限が9日に迫る中、欧州連合(EU)や日本などとの通商交渉がまだ決着していないことに着目した売りが台頭。また、需要減退懸念が根強い一方で、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」が8月以降も増産を継続する方針との見方が投資家心理を圧迫した。前日の米エネルギー情報局(EIA)週報では、原油とガソリンの在庫が予想外の積み増しを示したほか、この日は中国のサービス業景況感が9カ月ぶりの低水準に悪化したことが明らかになった。
 このほか、米労働省が朝方発表した6月の雇用統計は底堅く、早期利下げ期待を抑制する内容だった。
 ▽ガソリン=反落。中心限月8月物の清算値は0.43セント安の1ガロン=211.86セント。
 ▽ヒーティングオイル=反落。8月物の清算値は4.19セント安の1ガロン=236.98セント。

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