〔米株式〕NYダウ続伸、276ドル高=ナスダックは一時最高値(27日午前) 2025年06月27日 23時18分

 【ニューヨーク時事】週末27日午前のニューヨーク株式相場は、5月の米個人消費支出(PCE)物価指数が市場予想とほぼ一致したことで、米利下げ期待が維持され、続伸している。午前10時現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比276.63ドル高の4万3663.47ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は100.06ポイント高の2万0267.97となり、約半年ぶりに取引時間中の最高値を更新した。投資家が重視するS&P500種株価指数も一時約4カ月ぶりに最高値を付けた。
 米商務省が朝方発表した5月のPCE物価指数は前年同月比2.3%上昇。価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は2.7%上昇し、いずれも連邦準備制度理事会(FRB)が物価目標とする2%を上回った。ただ、今のところ高関税政策の影響は顕在化していないほか、個人消費の減速傾向が示されたことで、利下げ再開の時期が早まるのではないかとの期待が相場を支援している。
 また、報道によると、ベセント米財務長官は主要18カ国との関税交渉について、9月1日のレーバーデー(労働者の日)までにさまざまなディール(取引)が成立する可能性があると語った。中国との間でレアアース(希土類)の対米輸出の迅速化で合意があったと伝わったことも、買い材料視されている。
 個別株を見ると、ナイキが14%超急伸し、ダウ平均の上昇をけん引。6~8月期の業績見通しが予想ほど弱くなかったことが好感されている。このほか、ボーイングやアマゾン・ドット・コムも高い。

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