〔NY金〕続落、3406.90ドル(17日) 2025年06月18日 04時03分

 【ニューヨーク時事】17日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、対ユーロでのドル高を背景に売られ、続落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前日比10.40ドル(0.30%)安の1オンス=3406.90ドル。
 外国為替市場では対ユーロでドル買いが先行。ドル建てで取引される商品の割高感につながり、金相場を圧迫した。また、翌17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表やパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見などの重要イベントを控えてひとまず利益確定の売りも広がった。
 イスラエルは17日、イラン各地へ攻撃を続行。イスラエル軍は同日、テヘラン中心部で精鋭組織「革命防衛隊」のシャドマニ参謀長を殺害したと発表した。イスラエル軍によると、シャドマニ氏は革命防衛隊や軍を指揮する立場だったとされ、「(イラン最高指導者)ハメネイ師に最も近い人物」と見なされている。トランプ大統領は17日、SNSに「イランの最高指導者が隠れている場所を正確に把握しているが、今は殺害しない」と投稿。緊迫度を増す中東情勢への市場参加者の警戒感は根強く、金の下値は限定的だった。
 米商務省が朝方発表した5月の小売売上高は前月比0.9%減少と、市場予想(ロイター通信調べ)の0.7%減を下回った。変動の激しい自動車・同部品を除くと0.3%減と予想(0.1%増)に反して減少した。米消費の低迷に警戒感を受けたリスク回避の買いも下値を支えた。

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