〔米株式〕NYダウ反落、107ドル安=ナスダックは高い(9日午前) 2025年06月09日 23時14分
【ニューヨーク時事】週明け9日午前のニューヨーク株式相場は、ロンドンで始まった米中貿易協議の結果待ちで様子見気分が強い中を、利食い売りが先行し反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前週末終値比107.84ドル安の4万2655.03ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は33.19ポイント高の1万9563.14。
中国国営新華社通信によると、米中両政府は9日、ロンドンで約1カ月ぶりとなる閣僚級の貿易協議を始めた。中国によるレアアース(希土類)の輸出規制や互いの関税措置を巡り対立する中、貿易摩擦緩和に向けて歩み寄りが見られるかが注視されている。米ホワイトハウスのハセット国家経済会議(NEC)委員長は協議を前に米メディアのインタビューに応じ、今回の協議の目的は中国がレアアースの輸出許可に「真剣に」向き合っているかどうかを確認することだと述べた。投資家らが協議の結果待ちとなる中、利益確定の売りが出やすい地合いとなっている。
一方、週内に5月の米消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)の発表を控え様子見ムードも強い。来週17、18両日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利の据え置きがほぼ確実視されているものの、市場参加者は今週発表の物価関連指標から米高関税措置の影響を見極めようと注目している。
個別銘柄を見ると、ロビンフッド・マーケッツが6%超安。S&P500種株価指数の構成銘柄の入れ替えで、ロビンフッドが銘柄に加わるとの一部のアナリストらによる予想に反し、構成銘柄の変更がなかったことが背景にある。一方、この日から年次開発者会議「WWDC」を開くアップルは買いが先行している。