〔NY金〕反落、3375.10ドル(5日) 2025年06月06日 04時44分
【ニューヨーク時事】5日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米中首脳の電話会談を受けて、両国の貿易摩擦を巡る警戒感が後退したことから売りが優勢となり、反落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比24.10ドル(0.71%)安の1オンス=3375.10ドル。
中国の習近平国家主席とトランプ米大統領は5日、電話会談し、閣僚級の会合を近く開くことで一致した。トランプ氏は会談後、「非常に前向きな結論に至った」とSNSに投稿、レアアース(希土類)の輸出規制についても「問題は解消される」との見方を示した。これを受けて、米中間の通商協議が進展し、関税を巡る両国の対立が緩和するとの期待が高まったことから、これまで安全資産として買われてきた金に利益確定の売りが広がった。
また、米長期金利が上昇したことから、金利を産まない資産である金の投資妙味が後退し、金の売り圧力となった。
一方、米労働省が朝方発表した新規失業保険申請件数は5月31日までの1週間で前週比8000件増の24万7000件と、市場予想(ロイター通信調べ)の23万5000件よりも悪化。米雇用情勢に警戒感がくすぶる中で、金の下値は限定的だった。