〔NY外為〕円、142円台後半(2日朝) 2025年06月02日 22時19分

 【ニューヨーク時事】週明け2日午前のニューヨーク外国為替市場では、米関税政策の先行き不透明感が強まる中、円買い・ドル売りが進行し、円相場1ドル=142円台後半に上伸している。142円台を付けるのは1週間ぶり。午前9時現在は142円80~90銭と、前週末午後5時(143円98銭~144円08銭)比1円18銭の大幅な円高・ドル安。
 トランプ米大統領は5月30日、国内鉄鋼業の一段の振興を狙い、鉄鋼・アルミニウムに課す追加関税を現行の2倍となる50%に引き上げる方針を表明した。トランプ氏は同日、SNS投稿で、「中国が米国との(貿易に関する)合意に完全に違反した」と主張し、中国に対し厳しい措置を取る可能性を示唆。こうした中、貿易摩擦激化への警戒感が再燃し、対主要通貨でドル売りが進み、円は未明にレンジを切り上げた。
 市場の目先の注目材料は、米サプライ管理協会(ISM)が午前発表する5月の米製造業景況感指数(PMI)。午後には、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演が予定されており、金融政策や景気動向に関する発言を見極めたいとの思惑も広がっている。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1410~1420ドル(前週末午後5時は1.1344~1354ドル)、対円では同163円10~20銭(同163円38~48銭)と、28銭の円高・ユーロ安。

市況・概況