〔米株式〕NYダウ反落に転じる、171ドル安(28日午後1時10分) 2025年04月29日 02時40分

 【ニューヨーク時事】週明け28日午後のニューヨーク株式市場は、週内の主要経済指標や企業決算の発表を前に買いが先行したものの、その後エヌビディアなどのハイテク株の下落に伴い、マイナス圏に沈んでいる。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午後1時10分現在、前週末終値比171.74ドル安の3万9941.76ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は231.02ポイント安の1万7151.92。
 週内には3月の米個人消費支出(PCE)物価指数や4月の雇用統計など重要経済指標に加え、マイクロソフトやアップルなどの米ハイテク主要企業の決算発表を控えている。米主要企業の決算や米経済指標が堅調な内容になるとの期待感から、序盤は幅広い銘柄が上昇していた。
 一方、中国情報通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が人工知能(AI)向け半導体のテストを準備しており、米半導体大手エヌビディア製半導体からの乗り換えにつながる可能性があるとの報道が、エヌビディア株を中心に圧迫要因となり、株価はその後、全般にじりじりと下げる展開となった。
 またベセント米財務長官は27日、対中関税協議が進行中とのトランプ大統領の説明の事実確認を避け、トランプ氏が中国の習近平国家主席と会談したかどうかは分からないと説明。米中間の貿易交渉をめぐる主張に食い違いが見られる中で、交渉の先行きに不透明感がくすぶっていることも、リスク回避の売りにつながっている。

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