〔NY金〕反発、3347.70ドル(28日) 2025年04月29日 03時40分
【ニューヨーク時事】週明け28日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米関税交渉や経済指標の行方に注目が集まる中、買い戻しが入り反発した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前週末比49.30ドル(1.49%)高の1オンス=3347.70ドル。
高関税の応酬で鋭く対立する中国との取引実現に向け、トランプ米大統領は先週、習近平国家主席から電話があったなどと明かして交渉に前向きな立場を表明。しかし、中国側は「米国といかなる協議も交渉もしていない」と強硬姿勢を維持しており、先行き不透明感がくすぶっている。また、トランプ氏は25日、相互関税の上乗せ分の停止期間延長について、「ないだろう」と否定。中国以外の主要な貿易相手国に対しても早期合意に応じるよう圧力をかけており、この日は資金の逃避先としての金買いが優勢となった。
一方、朝方は主要統計の発表がなかったほか、来週開催の連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、連邦準備制度理事会(FRB)当局者が金融政策に関する対外発言を控える「ブラックアウト期間」に入ったため、全般に手掛かり材料難。週内に1~3月期の国内総生産(GDP)速報値、3月の個人消費支出(PCE)物価指数、さらに4月の雇用統計など重要指標の発表が目白押しで、足元の景気動向を確認したいとの様子見ムードも強かった。