〔東京外為〕ドル、158円台後半=介入警戒で上値重い(16日午後3時) 2024年07月16日 15時05分

 16日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、午前の実需の買いなどを背景とした上昇を受け、政府・日銀による為替介入への警戒感が強まり、1ドル=158円台後半で上値の重い展開になっている。午後3時現在は、158円71~73銭と前週末(午後5時、159円20~23銭)比49銭のドル安・円高。
 前日の欧米時間は、序盤は157円台後半~158円10銭台で推移。パウエルFRB議長による利下げに向け「確信が若干増した」との発言が伝えられると、一時157円10銭台まで急落する場面もあったが、すぐに158円前後まで回復。全般は長期金利の上昇を背景に、157円90銭~158円10銭台で底堅い展開になった。
 東京時間の早朝はこの水準を引き継いで推移。日本の3連休明けで、仲値に向けてはドルを手当てする国内輸入企業が多かったとみられるほか、日経平均株価の上昇もリスク選好のドル買い・円売りを促し、正午前には158円70銭台まで水準を切り上げた。
 米国で銃撃され、死を免れたトランプ前大統領が大統領選で優勢になったとの見方が市場で広がり、「返り咲いたらインフレや財政悪化を招くとの観測で米長期金利が上昇していることもドル買いの材料になっている」(FX業者)との声も聞かれた。
 ただ、その後は上値の重い展開。「159円が近づくと政府・日銀による円買い・ドル売り介入への警戒感が強まり、ドルをさらに積極的に買う動きにはなりにくい」(外為仲介業者)という。
 ユーロは午後、対円、対ドルでもみ合い。午後3時現在、1ユーロ=172円83~84銭(前週末午後5時、173円16~17銭)、対ドルでは1.0888~0888ドル(同1.0875~0875ドル)。

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