〔東京外為〕ドル、161円台後半=実需買いや株高受け(3日正午) 2024年07月03日 12時04分

 3日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需の買いや株高を背景に、1ドル=161円台後半に強含んでいる。正午現在は、161円64~65銭と前日(午後5時、161円64~65銭)比ほぼ同水準。
 前日の海外市場では、米国時間の序盤にパウエルFRB議長のハト派的な発言を受けた米長期金利の低下により、ドル売りが優勢となり161円20銭台に下落。その後、米雇用動態調査(JOLTS)が市場予想を上回る強めの結果となり、161円60銭台に値を戻した。終盤にかけては、米長期金利の再低下が重しとなり、161円40銭に伸び悩んだ。
 こうした海外市場の流れを引き継ぎ、この日の東京時間は161円50銭近辺でスタート。仲値にかけて、国内輸入企業によるドル買いがやや優勢となった。日経平均株価の上昇を受けたリスク選好のドル買いも入り、161円60銭台まで上昇した。ただ、日本政府・日銀による介入警戒感から上値は抑えられ、161円50銭台近辺で伸び悩んでいる。
 市場では「162円に抜けるほどの材料はない」(外為仲介業者)とみられ、「161円台を維持する可能性が高い」(同)との指摘があった。また、米国での4日の休場を前に市場参加者が少なくなる見込みで、「方向感が出づらい」(国内銀行)展開になる公算が大きい。
 ユーロは朝方に比べ対円で上昇、対ドルで下落。正午現在、1ユーロ=173円66~67銭(前日午後5時、173円25~27銭)、対ドルでは1.0743~0743ドル(同1.0718~0718ドル)。

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