〔NY外為〕円、161円台前半(2日午前10時半) 2024年07月02日 23時50分

 【ニューヨーク時事】2日午前のニューヨーク外国為替市場では、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言や米雇用関連指標の発表を受けて売り買いが交錯し、円相場は1ドル=161円台前半で推移している。午前10時半現在は161円30~40銭と、前日午後5時(161円44~54銭)比14銭の円高・ドル安。
 パウエルFRB議長は2日、ポルトガルで行われた欧州中央銀行(ECB)主催の会合に参加、米国の物価動向に関し、「ディスインフレの道に戻っている」との見解を表明した。一方、政策変更に関しては持続的なインフレ鈍化実現への「一層の確信が必要」と慎重な姿勢を堅持。9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げの可能性について「時期は言及しない」と述べるにとどめたこともあり、発言内容に特段新味がないと受け止められた。政府・日銀による介入警戒感も根強い中、円は若干買い戻され、一時161円28銭近辺まで上昇した。
 ただ、米雇用関連指標で堅調な労働需給が改めて示されると、市場はドル買いで反応し、不安定な値動きとなった。米労働省が午前発表した5月の雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人数は前月比22万1000件増の814万件と、市場予想(ロイター通信調べ)の791万件を上回った。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0730~0740ドル(前日午後5時は1.0735~0745ドル)、対円では同173円20~30銭(同173円40~50銭)と、20銭の円高・ユーロ安。

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