円相場、不安定な動き=日銀総裁発言で―東京市場 2025年03月19日 19時00分

 19日の東京外国為替市場の円相場は、植田和男日銀総裁の記者会見での発言を受け、追加利上げへの思惑から1ドル=150円台前半に下落した後、149円台前半に上昇するなど不安定な動きを見せた。
 日銀は同日の金融政策決定会合で政策金利の据え置きを決定。市場の予想通りの内容で、発表直後の円相場への影響は限定的だった。
 その後、植田総裁が会見でトランプ米政権の関税政策について「不確定なところが非常に大きい」と警戒感を示すと、利上げに慎重との見方から円が売られ、150円台前半に下落。一方、追加利上げを判断する上で重視する今春闘の第1回集計結果に関して「やや強めだった」などと評価すると「5月の利上げもあり得るとの観測が広がった」(国内銀行)といい、円を買い戻す動きが活発化した。
 午後5時現在は149円28~29銭と前日比56銭の円高・ドル安。 

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