日銀、大規模緩和を維持=マイナス金利継続―午後に総裁記者会見・決定会合 2023年12月19日 11時57分

日銀本店=東京都中央区(AFP時事)
日銀本店=東京都中央区(AFP時事)

 日銀は19日、前日に続き金融政策決定会合を開き、現行の大規模金融緩和策を維持することを全員一致で決めた。マイナス金利政策は維持し、10月に運用を柔軟化した長短金利操作についても長期金利が1%を一定程度超えることを容認。賃金上昇を伴う2%物価目標の持続的・安定的な実現を目指し、「粘り強く金融緩和を継続していく」との姿勢も改めて示した。
 植田和男総裁は午後、記者会見で決定内容を説明する。
 声明文では、国内の景気判断について「緩やかに回復している」との判断を据え置いた。個人消費は「物価上昇の影響を受けつつも、緩やかな増加を続けている」、企業の設備投資は「緩やかな増加傾向にある」と分析した。
 物価の先行きについて、基調的な物価上昇率は「中長期的な予想物価上昇率や賃金上昇率も高まるもとで、『物価安定の目標』に向けて徐々に高まっていく」との認識を示した。来年の春闘での賃上げ動向をにらみながら、マイナス金利政策解除など大規模金融緩和策の「出口」時期を慎重に見極めるとみられる。 

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