基調は上向き 2024年11月07日 14時52分

伊藤忠総研マクロ経済センター長・宮嵜浩氏
 相場の基調は引き続き上向きで、日経平均株価は年末までに4万2000円まで上昇してもおかしくないとみている。
 最近の日本株は米株など外部環境に左右されにくくなっている。日本経済が個人消費や省力化投資など内需主導で回復しているからだろう。賃金上昇は消費の追い風になる。日本の新政権による需要喚起的な政策も消費を後押ししよう。
 一方、外需は力強さを欠く。中国経済の停滞などにより、当面、輸出は伸びにくいだろう。ただ、幸い日銀の利上げペースは緩やかで、今後も大幅な円高は避けられると考えられる。
 内需主導の回復でネックになるのは、人手不足が建設投資などを遅らせることだ。こうした課題をいかにクリアするかが、本格的な景気回復に向けたポイントになろう。米国のトランプ次期大統領の政策により、金利に財政悪化を警戒したリスクプレミアムが乗ると、市場環境は厳しくなる。

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