野党「政治空白」批判強める=自民抗争影響、政策協議停滞 2025年08月28日 20時59分

野党が石破茂首相の進退を巡る自民党内の抗争により「政治空白」が生じていると批判を強めている。ガソリン税の暫定税率廃止などに関する与野党協議の停滞が続いているためだ。ただ、野党間の主導権争いも激しく、スクラムを組んで進展を与党に迫れる状況にはないのが実情だ。
「党内政局に明け暮れているのは国民生活の放置だ」。立憲民主党の重徳和彦政調会長は28日、国会内で記者団に対し、自民は「石破降ろし」にかまけていると厳しく批判した。
重徳氏らは28日、暫定税率廃止に関する4回目の与野党協議に臨んだ。野党側はネックになっている税収減対応策について来週中に与党案を示すよう要求。しかし、与党側は「努力したい」と述べるにとどめた。野党実務者の一人は「自民が本腰を入れないのは党内政局が原因」と指摘する。
野党は11月1日の暫定税率廃止を目指しているが、実現のめどは立たない。協議中、国民民主党の古川元久代表代行が「こんな状況で本当に結論が得られるのか」といら立ちをあらわにし、公明党の赤羽一嘉税制調査会長が「(暫定税率廃止)合意がなくなるわけではない」ととりなす場面もあったという。
ガソリン減税だけではない。給付などの物価高対策、企業・団体献金見直しを巡っても、首相は与野党協議に前向きに応じると国会で立民の野田佳彦代表に語ったが、実質的な協議は始まっていない。野田氏は26日の党会合で「いつまで待てばいいのか。残念だ」と首相の姿勢を批判した。
2025年度補正予算案の審議が想定される臨時国会召集も見通しが立たない。仮に自民総裁選が前倒しされ、党員・党友投票を伴う「フルスペック」で行われた場合、臨時国会召集は10月中旬以降にずれ込むとの見方も出ている。
国民民主党の玉木雄一郎代表は28日、東京都内で記者団に「長い政治の夏休みを続けても国民の困窮は救えない」と非難。憲法53条に基づく臨時国会召集要求を検討する考えを強調した。
もっとも、野党も迫力を欠いている。ガソリン減税の税収減対応に関する見解は各党ばらばら。与党の連立枠組み拡大が取り沙汰される中、玉木氏が「維新は連立まっしぐら」と語るなど、与党との距離感を巡って各党の駆け引きが激しくなっている。立民中堅は「自民内が落ち着かないと政策は進まない」と諦め顔で語った。