〔NY石油〕WTI軟調、66ドル台(22日午前) 2025年07月22日 23時26分

 【ニューヨーク時事】22日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米国と欧州連合(EU)の貿易合意期待の後退を嫌気し、軟調地合いが継続している。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は午前10時現在、前日清算値(終値に相当)比0.95ドル安の1バレル=66.25ドル。
 米EU間では、米国がEUからの輸入品に10%の関税を課す方向で交渉が進展中とみられていたものの、報道によると、米側が10%を大幅に超過する税率を提示したことで先週の協議は難航。EUは数段階に分けた幅広い報復措置を模索しているという。主要な石油消費国・地域である米国とEUが貿易戦争に突入すれば、エネルギー需要の伸びが鈍化するとの懸念が投資家心理を圧迫し、この日も売り優勢の展開となっている。
 ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の解任を巡り、ドルに対する信認が低下することへの警戒感から、外国為替市場では対主要通貨でのドル売りが継続。ドル建てで取引される原油に割安感が生じ、相場は66ドル台で下げ渋っている。

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