大統領選で初のTV討論会=3候補、景気回復策アピール―韓国 2025年05月18日 21時47分

18日、ソウルで開かれた韓国大統領選のテレビ討論会に臨む革新系最大野党「共に民主党」の李在明前代表(右端)、保守系野党「改革新党」の李俊錫議員(右から2人目)、保守系与党「国民の力」の金文洙前雇用労働相(左端)(AFP時事)
18日、ソウルで開かれた韓国大統領選のテレビ討論会に臨む革新系最大野党「共に民主党」の李在明前代表(右端)、保守系野党「改革新党」の李俊錫議員(右から2人目)、保守系与党「国民の力」の金文洙前雇用労働相(左端)(AFP時事)

 【ソウル時事】6月3日投開票の韓国大統領選の主要立候補者によるテレビ討論会が18日、開かれた。有権者の関心が高く最大の争点の経済がテーマ。支持率でリードする革新系最大野党「共に民主党」の李在明前代表や、追い掛ける保守系与党「国民の力」の金文洙前雇用労働相らが景気回復策をアピールした。
 尹錫悦前大統領の「非常戒厳」宣言後の政局の混乱などにより消費が冷え込む中、李氏は「自営業の売り上げが減っており、短期的には補正予算で庶民景気と内需を生かすことが重要だ」と主張。「成長なくして分配はない。長期的には人工知能(AI)や再生可能エネルギー産業を育成し、成長動力を取り戻す」と強調した。一方、トランプ米政権の高関税政策への対応を巡っては「原則に基づく交渉が重要だ。焦って妥結する必要はない」と述べるにとどめた。
 金氏は「国民の皆さんの働き口をつくる雇用大統領、経済大統領になる」と宣言。規制改革を担当する行政組織の新設や研究開発予算の拡充を訴えた。李在明氏が北朝鮮への不正送金疑惑で裁判中であることに触れ、「このような状態でどう経済を立て直せるのか」と追及した。
 保守系野党「改革新党」の李俊錫議員は「金をばらまくポピュリズムではなく、教育と生産性向上で韓国を再び成長させる」と述べた。李在明氏の政策を「すべて国が国民にしてあげるばかりで、どう実現するのかが抜けている」と批判。財源論が不足していると指摘した。 

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