「米国の裏庭」に接近加速=中南米と北京で閣僚級会合―中国 2025年05月13日 17時43分

13日、北京で開かれた中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)との閣僚級会合の開幕式で演説する中国の習近平国家主席(AFP時事)
13日、北京で開かれた中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)との閣僚級会合の開幕式で演説する中国の習近平国家主席(AFP時事)

 【北京時事】中国は13日、中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)との閣僚級会合を北京で開催した。開幕式で演説した習近平国家主席は、トランプ米政権を念頭に「一国主義と保護主義が勢いを増している」と語り、政治・経済両面で連携を深化させるべきだと強調。「米国の裏庭」と呼ばれる中南米への接近を加速する姿勢を示した。
 CELACは中南米33カ国で構成する地域枠組み。中国との閣僚級会合は4回目で、王毅共産党政治局員兼外相が主宰した。各国外相らに加え、CELAC議長国コロンビアのペトロ大統領、ブラジルのルラ大統領、チリのボリッチ大統領が出席した。
 習氏は演説で「各国の団結と協力を通じてのみ世界の平和と安定は保たれる。貿易戦争、関税戦争に勝者はなく、いじめ行為は自らを孤立させるだけだ」と主張した。途上国支援の削減や高関税政策を掲げるトランプ政権の動向を踏まえ、米国との「違い」をアピール。中南米へのインフラ支援、貿易・投資を拡大させ、660億元(約1兆3600億円)の融資枠を提供すると表明した。 

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13日、北京で開かれた中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)との閣僚級会合に臨む中国の王毅共産党政治局員兼外相(中央)(AFP時事)
13日、北京で開かれた中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)との閣僚級会合に臨む中国の王毅共産党政治局員兼外相(中央)(AFP時事)

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