〔米株式〕NYダウ116ドル高、一時最高値=ナスダックは急反落(17日午前) 2024年07月17日 23時19分

 【ニューヨーク時事】17日午前のニューヨーク株式相場は、利下げ期待を背景に続伸している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は一時4万1000ドルを突破し、史上最高値を更新した。ダウ平均は午前10時現在、前日終値比116.36ドル高の4万1070.84ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は330.68ポイント安の1万8178.66。
 ニューヨーク連邦準備銀行のウィリアムズ総裁は17日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューで、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げに関し、今後数カ月のうちに正当化され得るとの見方を示した。またFRBのウォラー理事は同日の講演で、現在の指標は物価安定回復と雇用創出を両立する経済の「ソフトランディング(軟着陸)」を示しているとの見解を示した。これらの発言を背景に、市場では利下げ観測が維持されており、米市場はひとまず買いが先行している。
 一方、米ブルームバーグ通信が16日に報じたところによると、バイデン米政権は、日本とオランダ両政府に対し、外国企業が先端半導体技術へのアクセスを中国に提供し続けた場合、実行し得る限り最も厳格な貿易規制措置の導入を検討していると伝えた。加えて、トランプ前米大統領はブルームバーグ通信とのインタビューで台湾について「彼らはわれわれの半導体ビジネスからほぼ100%を取った。彼らは防衛費を支払うべきだ」と述べた。一連の報道を受け、TSMC(台湾積体電路製造)など半導体関連銘柄やIT株の一角が売られており、特にナスダック市場で相場の重しとなっている。
 ダウ構成銘柄をみると、4~6月期決算が増収減益だったジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が2%超高と堅調。一方、アップル、アマゾン・ドット・コムがそれぞれ2%超安、マイクロソフトが1%超安と、ハイテク関連の下げが目立っている。

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