〔東京外為〕ドル、157円付近=日銀追加利上げ観測で下落(17日午後5時) 2024年07月17日 17時46分

 17日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日銀の追加利上げ観測などを背景に売りが優勢となり、1ドル=157円付近まで下落した。午後5時現在は、157円07~07銭と前日(午後5時、158円48~51銭)比1円41銭の大幅ドル安・円高。
 前日の海外市場では、欧州時間にいったん158円60銭台まで浮上した後、米国時間の序盤に158円20銭台まで下落。その後、6月の米小売売上高の強めの結果を受けて158円80銭台まで買い直された。中盤以降は米長期金利の低下に圧迫され、158円30銭台に水準を落とした。
 こうした海外の流れを引き継ぎ、ドル円は早朝、158円30銭台を中心に取引された。仲値に向けては実需の買いが入り、158円60銭付近に浮上したが、実需買いが一服すると介入警戒感から伸び悩んだ。午後に入り、158円台前半を軸に推移していたが、河野太郎デジタル相が「円は安すぎる。価値を戻す必要がある」などと発言したと一部で報じられると、海外投資家を中心に円を買い戻す動きが拡大。「海外勢に大きな影響を与えた」(国内証券)とされ、終盤には157円付近まで水準を切り下げる展開になった。
 ドル円は、米国の利下げ観測や日銀の追加利上げへの思惑で「徐々に上値が重くなってきた」(国内銀行)と指摘される。一方、「日銀の金融政策決定会合やFOMCを控え、市場が敏感になっているにすぎない。ドル安・円高基調も一時的なものだろう」(FX会社)との見方も出ていた。
 ユーロは終盤、対円で下落、対ドルで上昇。午後5時現在、1ユーロ=171円33~35銭(前日午後5時、172円74~75銭)、対ドルでは1.0908~0908ドル(同1.0899~0899ドル)。

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