急激な円安懸念=景気「緩やかに持ち直し」維持―9月経済報告 2022年09月30日

 政府は30日、9月の月例経済報告を公表し、景気の全体判断について「緩やかに持ち直している」を維持した。一方で、先行きに関しては「金融資本市場の変動などの影響に十分注意する必要がある」と明記、外国為替市場で一時1ドル=145円台後半に下落するなど急激に進んだ円安に懸念を示した。物価上昇や供給制約にも引き続き注意を促した。
 海外経済については、8月の「持ち直しのテンポが鈍化している」から「緩やかな持ち直しが続いている」に表現を変更。前月に続き、欧米の金融引き締めなどによる経済の下振れをリスク要因に挙げた。
 個人消費や生産などの個別項目は、いずれも判断を維持。個人消費は、新型コロナウイルス感染拡大が落ち着く中で外食や宿泊に回復の動きが見られることなどから「緩やかに持ち直している」とした。 

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月例経済報告等に関する関係閣僚会議に臨む岸田文雄首相(右から2人目)=30日午後、首相官邸
月例経済報告等に関する関係閣僚会議に臨む岸田文雄首相(右から2人目)=30日午後、首相官邸

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