フォンデアライエン委員長再任=欧州議会が承認、反極右で結束―EU 2024年07月18日 21時26分

18日、フランス東部ストラスブールで開かれた欧州連合(EU)欧州議会で再任案が承認され、笑顔を見せるフォンデアライエン欧州委員長(AFP時事)
18日、フランス東部ストラスブールで開かれた欧州連合(EU)欧州議会で再任案が承認され、笑顔を見せるフォンデアライエン欧州委員長(AFP時事)

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州議会(定数720)は18日、フランス東部ストラスブールで本会議を開き、今秋に任期満了を迎えるフォンデアライエン欧州委員長(65)の再任案を過半数(361)の賛成で承認した。極右と急進左派を除く親EUの幅広い会派が支持した。懸念された造反は限定的だったもようだ。
 採決結果は賛成401、反対284。投票は無記名だが、最大会派の中道右派・欧州人民党(188議席)と中道左派(136議席)、中道リベラル(77議席)、緑の党(53議席)は事前に再任支持を表明。台頭著しい極右がEUの政策に影響を及ぼさないようにする方針で結束した。
 フォンデアライエン氏は投票に先立つ演説で、社会の格差・分断が極右の台頭を許したと指摘。「扇動的な政治家や極端な主義主張は決して認めない。民主的な勢力を率いて闘う」と強調した上で、経済分野での競争力強化や、ロシアの侵攻を受けるウクライナとの連帯、気候変動対策の継続を訴えた。 

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