求人1.32倍、8カ月連続上昇=失業率2.5%に改善―8月 2022年09月30日

 厚生労働省が30日発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.03ポイント上昇の1.32倍だった。改善は8カ月連続。行動制限のない夏休みシーズンとなり、宿泊や飲食、娯楽業などで人手を確保する動きが活発になった。
 有効求人倍率は求職者1人に対する求人数を示す。
 求人数は0.6%増えた。新型コロナウイルス禍の悪影響を強く受けた宿泊関連では、団体客の受け入れのほか、帰省や観光の個人客需要が回復。飲食関連でも、昼間の個人客の売り上げがコロナ禍前に戻りつつあるなど、前向きな声があるという。
 一方、求職者数は1.5%減少。コロナ感染者数が高水準で推移したことを受け、感染を避けるため求職活動を控える傾向が強まったとみられる。
 総務省が同日発表した8月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は前月比0.1ポイント低下の2.5%に改善した。前月を下回るのは4カ月ぶり。同省は「(コロナ禍前の)2019年の水準に着実に近づいている」(担当者)とみている。完全失業者数は175万人だった。 

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