米FRB、0.75%追加利上げ=3会合連続、インフレ抑制優先―23年も引き締め 2022年09月22日

 【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は21日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を0.75%引き上げることを決めた。通常の3倍となる大幅な引き上げは6月以来、3会合連続。異例の金融引き締めは景気悪化を招く恐れがあるものの、インフレ抑制を優先した。2022年末までに、追加で計1.25%引き上げる見通しも示した。
 決定は全会一致。利上げは5会合連続で、政策金利は年3.00~3.25%と、08年以来の高水準となる。次回11月の会合でも大幅利上げが確実な情勢で、3月まで事実上0%だった政策金利は1年足らずで4%台に急上昇する見込みだ。
 パウエル議長は記者会見で「インフレを大きく抑える水準まで金利を上げる必要がある」と強調した。日銀は大規模緩和を堅持する方針で、外国為替市場では日米の金利差拡大を背景とした円安・ドル高の流れが続きそうだ。
 会合参加者による22年末の政策金利見通し(中央値)は4.25~4.50%と、6月時点の3.25~3.50%から上方修正。年内にあと2回あるFOMCで計1.25%の利上げを想定した。23年末までに4.50~4.75%に引き上げた後、24年からは利下げを見込んだ。 

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記者会見する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=21日、ワシントン(EPA時事)
記者会見する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=21日、ワシントン(EPA時事)

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