患者の追加負担引き下げ=マイナ保険証で普及策―中医協 2022年08月10日

 中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関、中医協)は10日、マイナンバーカードを健康保険証として利用できる「マイナ保険証」について、患者が医療機関で支払う窓口負担の上乗せを初診時に限定する答申を提出した。負担額も現行の最大21円から6円に抑え、普及を促す。10月から導入する。
 マイナ保険証は昨年10月に本格運用を開始。厚労省は読み取り機などを導入した医療機関や薬局への診療報酬の加算を今年4月から始めた。
 しかし、こうした医療機関を受診すると、患者の自己負担が3割の場合、マイナ保険証だと初診時に21円、再診時に12円が上乗せされる。従来の保険証なら初診時9円のみで済むため、マイナ保険証の方が負担が重くなる「逆転現象」が指摘されており、同省は見直すことにした。 

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佐藤英道厚生労働副大臣(左端)にマイナ保険証の報酬加算見直しを答申する中央社会保険医療協議会の小塩隆士会長(左から2人目)ら=10日、東京都千代田区(同省提供)
佐藤英道厚生労働副大臣(左端)にマイナ保険証の報酬加算見直しを答申する中央社会保険医療協議会の小塩隆士会長(左から2人目)ら=10日、東京都千代田区(同省提供)

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