求人1.27倍、6カ月連続上昇=失業率、横ばいの2.6%―6月 2022年07月29日

 厚生労働省が29日発表した6月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.03ポイント上昇し1.27倍だった。改善は6カ月連続。新型コロナウイルスの感染状況が比較的落ち着き、経済活動が活発になると見込まれ求人数が増加し、求職者数の伸びを上回った。
 求人倍率は求職者1人当たりの求人数を示す。有効求職者数の伸びがわずかだった一方、有効求人数は1.7%増えた。海外からの観光客や外食需要の回復を見据え、宿泊や飲食関連で求人を増やす動きがあったという。ただ、足元では新型コロナ感染者数が激増。求職や求人が控えられる可能性があり、改善傾向が続くかは不透明だ。
 総務省が同日発表した6月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は2.6%と前月比横ばいとなった。完全失業者数は前月と同水準の180万人。就業者数は12万人(0.2%)増え、6736万人だった。同省は「全体的な傾向としては、就業状況は持ち直しの動きが見られる」と説明している。 

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