習指導部、避暑地で「休暇」か=経済政策・人事を討議―中国 2025年08月05日 14時54分

中国の習近平国家主席=7月15日、北京(ロシア外務省提供)(AFP時事)
中国の習近平国家主席=7月15日、北京(ロシア外務省提供)(AFP時事)

 【北京時事】中国の習近平国家主席ら最高指導部メンバーが、河北省の避暑地・北戴河に集まり休暇に入ったもようだ。毎年夏に習氏らが同地で意見交換するのが慣例となっている。10月に開く共産党の重要会議「第20期中央委員会第4回総会(4中総会)」に向け、経済政策や人事などの調整を図るという見方が有力だ。
 国営新華社通信によると、3日に蔡奇・政治局常務委員が習氏の委託を受け、北戴河に招いたハイテクや社会科学の専門家らと面会。欧米と異なる独自の発展様式である「中国式現代化」に貢献するよう呼び掛けた。
 中国は景気低迷が長引いているほか、トランプ米政権との関税交渉も妥結していない。習指導部は4中総会で経済、社会発展の新たな5カ年計画を議論する予定。北戴河では、総会を前に対米政策や景気回復の具体策などを討議することになりそうだ。
 軍幹部を含む高官人事も焦点の一つだ。習指導部は6月、軍の最高指導機関である中央軍事委員会の苗華委員を解任。制服組トップ級の何衛東副主席も3月から動静が途絶えており、失脚したとの見方が強まっている。
 北戴河ではかつて、引退した長老を交えた非公式会議が開かれていた。近年は有力者が一堂に会する形での意見交換は行われていないとみられている。 

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