対中抑圧なら「相手になる」=中国外相、米けん制―ミュンヘン安保会議 2025年02月15日 05時17分

14日、ドイツ南部で開かれたミュンヘン安全保障会議で発言する中国の王毅共産党政治局員兼外相(AFP時事)
14日、ドイツ南部で開かれたミュンヘン安全保障会議で発言する中国の王毅共産党政治局員兼外相(AFP時事)

 【ミュンヘン時事】中国の王毅共産党政治局員兼外相は14日、ドイツで開かれているミュンヘン安全保障会議で演説した。「米国第一」を掲げるトランプ米政権を念頭に、国際協調の重要性をアピール。一方で、司会者の質問に対して「米国が中国を抑圧するなら、われわれに選択肢はない。とことん相手になる」と述べ、米国をけん制する場面もあった。
 王氏は「保護主義に出口はなく、恣意(しい)的な関税による勝者はいない」として、中国だけでなく、同盟・友好国への追加関税も主張するトランプ大統領を暗に批判した。習近平政権が「核心的利益の中の核心」と位置付ける台湾問題への言及は抑制し、国連を中核とする国際秩序の重要性を訴えた。
 ロシアが侵攻を続けるウクライナ問題を巡っては、中国がブラジルと共同で「和平案」を提起するなど、解決に向けた努力をしてきたと主張。和平交渉には「全ての当事者と利害関係者」が参加すべきだと語った。 

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