ハマス、解放予定の人質リストを公表=身柄引き渡し、現状維持の方針 2025年02月14日 14時35分

人質の解放を訴え、イスラエル首相府に向かうデモ参加者=11日、エルサレム(EPA時事)
人質の解放を訴え、イスラエル首相府に向かうデモ参加者=11日、エルサレム(EPA時事)

 【カイロ時事】パレスチナのイスラム組織ハマスは14日、パレスチナ自治区ガザの停戦に基づき15日に解放予定の人質3人のリストを公表した。イスラエル当局者の間では、停戦の第1段階で規定された人質のうち、残る生存者9人の一括解放を求める意見も出ていたとされる。ただ、ハマスはあくまで当初の合意に従って解放を進める方針とみられる。
 ハマスは今週、イスラエルの停戦合意違反を理由に6回目となる人質の解放の延期を宣言。これに対し、トランプ米大統領は人質全員を15日までに解放するよう要求し、イスラエルも戦闘再開を警告していた。ハマスが態度を軟化させたことで、停戦崩壊の恐れはいったん収まった形だ。
 ハマスは13日、イスラエルががれき撤去のための重機やプレハブのパレスチナ自治区ガザへの搬入に同意したと発表。イスラエル側は「フェイクニュースだ」と否定したが、ロイター通信によると、仲介役エジプトの当局者との協議のためカイロ入りしたハマスのハリル・ハイヤ幹部は、テントや医療物資、燃料などのガザ搬入をイスラエルに認めさせることを中心に議論しているという。 

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