トランプ米政権、テスラ車の購入保留に=マスク氏「利益相反」恐れ 2025年02月14日 04時29分

【ニューヨーク時事】トランプ米政権は13日、米電気自動車(EV)大手テスラから「装甲車」を購入する計画を保留にしたと明らかにした。テスラは、トランプ大統領の側近として政府予算の大規模削減を進めている実業家イーロン・マスク氏が経営。米メディアが「利益相反」に当たる恐れがあると報じたことで、見直しを迫られたもようだ。
国務省の資料によると、同省は2025年度に「装甲EV」の調達に4億ドル(約610億円)を充てる計画。当初は「装甲テスラ」と記載していたが、12日に複数の米メディアが購入計画について伝えると、資料が更新され、「テスラ」の名が消えた。
テスラは装甲車を製造していないが、報道によれば、同社が北米市場に投入している防弾の「サイバートラック」に改造を加えた車両の購入が検討されていた。同モデルは価格が約8万ドル(約1200万円)からと高く、マスク氏の期待ほど販売が伸びていないとの指摘もある。
マスク氏は、経営する宇宙企業スペースXでも米政府機関から巨額のロケット事業を請け負っている。11日に報道陣から利益相反の懸念について質問されると「自分ではなく会社の人間が契約書を提出している」と弁明した。