内閣不信任案、否決=2カ月遅れで予算成立―仏下院 2025年02月06日 06時18分

【パリ時事】フランス下院(定数577)は5日、左派野党が提出したバイル内閣の不信任決議案を否決した。バイル首相が憲法の例外規定を行使し3日に強行採択した2025年予算案はこれで下院を通過。上院で6日に承認され、約2カ月遅れで予算が成立した。
バイル内閣は社会保障予算についても月内成立に自信を示す。ただ、政権運営は依然厳しく、不透明な政局が続きそうだ。
バルニエ前内閣は昨年12月、社会保障予算案の強行採択後に不信任決議を突き付けられ、総辞職。同案は否決となり、バイル内閣が発足した。
少数与党に支えられたバイル氏は5日の下院で「(本格)予算なしではやっていけない」と強調。つなぎ予算による現在の苦しいやりくりを早急に終わらせるべきだと訴えた。不信任案は2本。投票結果は賛成128、同122と、可決に必要な過半数(289)を大きく下回った。
バルニエ前内閣の予算案には思い切った歳出削減や増税が盛り込まれていた。欧州連合(EU)基準を超過した財政赤字の抑制が狙いだったが、野党の猛反発を買い、総辞職につながった。