国連総長、UNRWA禁止法「撤回を」=イスラエルで30日に施行、米は支持 2025年01月29日 09時21分

グテレス国連事務総長=18日、レバノン・ベイルート(EPA時事)
グテレス国連事務総長=18日、レバノン・ベイルート(EPA時事)

 【ニューヨーク時事】イスラエルで国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の活動を禁じる法律が30日に施行されるのを前に、グテレス国連事務総長は「人道支援の提供を著しく損なう」として撤回を求めた。国連が28日、同国のダノン国連大使宛ての書簡を公開した。
 安保理も28日、禁止法について協議する緊急会合を開催し、多くの理事国が懸念を表明した。報告に当たったUNRWAのラザリニ事務局長は「人道支援を増強しなければならない(停戦)期間中に国連の能力を低下させることは、既に悲惨なパレスチナ人の生活環境を悪化させるだけだ」と訴えた。
 これに対し、米国のシェイ国連臨時代理大使は「イスラエルの主権に基づく決定であり、支持する」と主張した。バイデン前政権は「UNRWAに代わる機関はない」と懸念を示していたが、トランプ政権となり方針を転換したもようだ。 

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