パレスチナ人「ガザ去らず」=トランプ氏発言拒否―駐日大使 2025年01月27日 17時10分

ガザ北部へ帰還するのを待つパレスチナの避難民=25日、パレスチナ自治区(EPA時事)
ガザ北部へ帰還するのを待つパレスチナの避難民=25日、パレスチナ自治区(EPA時事)

 駐日パレスチナ常駐総代表部のシアム大使は27日、イスラエル軍の攻撃で荒廃したパレスチナ自治区ガザの住民をヨルダンやエジプトに移住させるべきだとトランプ米大統領が発言したことについて「パレスチナ人はどこにも行かない。むしろ(過去イスラエルに故郷を追われた人々に)帰還を求めている」と真っ向から拒否した。
 東京都内の日本記者クラブで記者会見した。シアム氏はガザ出身。「イスラエルは大量の爆弾で病院、学校など破壊の限りを尽くしたが、われわれの精神を壊すことはできない」と述べ、先祖代々の土地への強い思いを語った。
 親イスラエル色が強いトランプ氏にどのような考えがあろうと「国際法、法の支配を消し去ることにはできない」と指摘した。
 また、日本に関し「法の支配を重視する国家だ」と評価。イスラエルが国内での活動禁止を決めた国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)がパレスチナで人道支援などを継続できるよう日本がイスラエルに働き掛けていくことに期待を示した。 

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