大統領が野党代表と初会談=李氏、対日姿勢に注文も―韓国 2024年04月29日 18時09分

29日、ソウルで会談した韓国の尹錫悦大統領(右)と最大野党「共に民主党」の李在明代表(EPA時事)
29日、ソウルで会談した韓国の尹錫悦大統領(右)と最大野党「共に民主党」の李在明代表(EPA時事)

 【ソウル時事】韓国の尹錫悦大統領は29日、大統領府で最大野党「共に民主党」の李在明代表と会談した。両者は前回の大統領選で争った政敵同士で、尹氏が2022年に大統領に就任して以降は初めて。李氏は尹氏の政権運営や、同氏が進めてきた対日関係改善に注文を付けた。
 大統領府によると、両者は今後も「しばしば会う」ことで合意。国民生活が最も重要な懸案であるという点や、大学医学部の定員増員の必要性に関して認識が一致した。一方、共に民主党が提案する国民への生活支援金給付などの具体的政策については、意見の相違を確認するにとどまった。
 冒頭、李氏は、国会多数派の野党が主導して通した法案に尹氏が拒否権を行使してきたことを批判し、「今後は国会の決定を尊重してほしい」と要求。島根県・竹島(韓国名・独島)や歴史問題、東京電力福島第1原発の処理水放出を巡る対応で「国民の誇りが傷つかないよう、政府の積極的な努力があると良い」とも主張した。
 尹氏は「普段から共に民主党が強調してきた話なので、このような話をするだろうと予想していた」などと述べるにとどめ、冒頭では聞き役に徹した。対日政策についての言及はなかった。 

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