大統領与党、地方選で敗北=最大都市奪還ならず―トルコ 2024年04月01日 06時30分

31日、アンカラで、トルコの統一地方選の投票を行う女性(AFP時事)
31日、アンカラで、トルコの統一地方選の投票を行う女性(AFP時事)

 【イスタンブール時事】トルコで31日、統一地方選が投開票された。選管の集計によると、最大都市イスタンブールのほか、首都アンカラなど大都市部の多くの市長選で世俗派の国政野党・共和人民党(CHP)が勝利した。エルドアン大統領が党首を務めるイスラム系与党・公正発展党(AKP)は高止まりするインフレなどが逆風となり、全国的に票が伸び悩んだ。エルドアン氏にとって事実上の信任投票となった地方選の敗北は政治的痛手となりそうだ。
 エルドアン氏は「期待した結果が得られなかった。投票で示されたメッセージを分析し、必要な措置を講じる」と敗北を認めた。
 エルドアン氏が1990年代に市長を務め、注目されたイスタンブールの市長選では、CHPの現職がAKP候補を大差で破った。5年前の前回選挙でイスタンブールを失ったAKPの奪還はならなかった。首都アンカラや第3の都市の西部イズミルでもCHPが勝利。AKPはイスラム保守層を中心に強固な支持基盤を誇るが、経済を好転できない政権運営に対する不満から、従来支持の厚い東部や南東部などでも他党に票が流れた。 

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31日、トルコ・イスタンブールで、同市長選に勝利し支持者の前で演説する国政野党・共和人民党(CHP)の現職イマモール氏(AFP時事)
31日、トルコ・イスタンブールで、同市長選に勝利し支持者の前で演説する国政野党・共和人民党(CHP)の現職イマモール氏(AFP時事)

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