プーチン氏、獄死は「悲しい出来事」＝ナワリヌイ氏支持者、投票所集結 2024年03月18日 08時15分
ロシアのプーチン大統領は、大統領選の勝利を受けて１７日深夜からモスクワの選対本部で記者会見し、反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の獄死について「悲しい出来事だ」と初めて言及した。プーチン氏が公の場でナワリヌイ氏を名前で呼ぶのも初めて。
プーチン氏は、ナワリヌイ氏の死亡の「数日前」に、西側諸国との間でロシアの囚人と同氏をそれぞれ釈放する身柄交換に同意していたと説明。ナワリヌイ氏側近の説明や報道を確認した。
ナワリヌイ氏の妻ユリアさんは、「夫は殺害された」と訴えており、プーチン氏の発言には、釈放予定の人物を殺害するはずがないと示唆して批判を回避する狙いがあるとみられる。
ナワリヌイ氏の支持者らは１７日正午、国内外各地で投票所に集結する事実上のデモを実施。無効票を投じたり、他候補に投票したりするよう呼び掛けた。
投票所への集結は「プーチンに反対する正午」と呼ばれ、ウクライナ侵攻で抗議行動を封じられる中、「反プーチン」の民意を目に見える形で示す意図がある。ユリアさんもベルリンのロシア大使館前の行列に並び、支持者らから声援を受けた。
また、独立系メディアによると、モスクワでは１６日、投票用紙に「プーチンは人殺し」と落書きした若者が拘束された。ナワリヌイ氏の墓地に１７日、支持者らが投票用紙を添えて献花する光景も見られた。
プーチン氏は記者会見で、票を無効にする行為を「民主的でない」と非難。刑事罰に問われる可能性があると警告した。
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