全土で投開票、プーチン氏5選へ=妨害や反体制派デモ―ロシア大統領選 2024年03月17日 06時44分

17日、ロシア極東サハリン州ユジノサハリンスクで大統領選の票を投じる男性(AFP時事)
17日、ロシア極東サハリン州ユジノサハリンスクで大統領選の票を投じる男性(AFP時事)

 ロシア大統領選(任期6年)は17日、3日間の投票の最終日を迎えた。極東カムチャツカ地方から締め切られ、最西端カリーニングラード州で17日午後8時(日本時間18日午前3時)に終了。プーチン大統領(71)の通算5選が確実視される中、即日開票で大勢が判明する。
 2000年に大統領に就任して首相時代も挟み、通算4期目が満了するプーチン氏の新たな任期は30年まで。
 3年目に入ったウクライナ侵攻で西側諸国と対立し、昨年3月17日に国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出された。今年2月に反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が獄死し、長期政権に内外から厳しい目が注がれている。
 ロシアが一方的に併合したウクライナ南部クリミア半島を含め、各地では15日以降、投票箱に緑色の液体が注ぎ込まれたり、記載台が放火されたりといった妨害が相次いだ。背景の政治信条は不明。侵攻前から散見される行為だが、社会不安が拍車を掛けた可能性もある。西部ベルゴロド州ではウクライナ軍による砲撃で死傷者が出た。
 ナワリヌイ氏の支持者らは各地の17日正午、投票所に集結する事実上のデモを呼び掛け、一部で行列ができた。人権団体OVDインフォによると、全土で74人が拘束された。大統領選で初めて導入された電子投票は「親プーチン」の組織票を促して投票率と得票率を引き上げる一方、不正の温床と懸念されている。 

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17日、モスクワのロシア大統領選投票所の外に列をつくる人々(AFP時事)
17日、モスクワのロシア大統領選投票所の外に列をつくる人々(AFP時事)

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